山口県下松市(くだまつ)市下谷の「米川簡易水道第一浄水場」で、工業用水トンネルの補修工事をしていた作業員数人がトンネル内から出てこない、と119番通報があり、約3時間半後に9人全員が救出されるという事故がありました。
救出された時、トンネル内には一酸化炭素が充満していたといいます。
いったい、トンネル内で一酸化炭素が出た原因は何でしょうか。
山口県下松市トンネル工事一酸化炭素中毒の経緯
出典:https://www.chugoku-np.co.jp
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16日正午ごろ、「作業員数人がトンネル内から出てこない」と119番通報があった。当時8人が作業中で、外にいた1人が様子を見に行った。
うち2人は自力で坑内から出てきた。
残る7人を消防隊員が救出し、少なくとも6人が病院に搬送された。
このうち1人が意識がもうろうとしている状態。
救出時、トンネル内には一酸化炭素が充満していた。
現場は、トンネルの入り口から1・5キロほどの場所で、開口部が高さ、幅とも2・3メートルのかまぼこ形のトンネルで、底部を平らにならす工事をしていた。
山口市内の業者が請け負い、下請けの3社の作業員が工事をしていた。
1人が様子を見に行った・・・って、その1人が巻き込まれてますけど、安全管理は大丈夫だったのか、疑問が残りますね。
過去のトンネル工事での事故
トンネルや鉱山などの工事での事故は後を絶ちませんね。
1960~80年代に建設された青函トンネルでは、23人が死亡。
炭鉱事故は、戦後だけで1000人以上。
中国では現在でも、何十~何百人死亡しているといいます。
<奈良線の旧生駒トンネル>
奈良線の旧生駒トンネルでは工事中の1913年(大正2年)1月26日に大規模な落盤事故が発生し、 作業員152人が生き埋めとなり20名が犠牲となりました。
<JX水島製油所海底トンネル掘削現場>
2012年2月7日に岡山県倉敷市のJX日鉱日石エネルギーの石油精製工場でシールドトンネル工事を行っていた現場で発生した事故で、 「JX水島製油所海底トンネル掘削現場落盤事故」とも呼ばれています。
この事故ではトンネル落盤により約6000トンの海水が流れ込み、作業を行っていた5名が犠牲となりました。
山口県下松市トンネル工事で一酸化炭素中毒!発生原因は?
まだ一酸化炭素中毒の発生原因は発表されていませんが、当時現場では、軽トラック10台、発電機12台、コンプレッサー5台、ポンプ13台が持ち込まれており、それらの排ガスが十分に喚起されていなかった可能性があるといいます。
現在は、警察が現場検証を行っています。
ちなみに、当日は換気用の送風機が1台動いていました。また、朝9時から作業が始まり、10時の時点では測定結果に問題はなかったといいます。
まとめ
山口県下松市トンネル工事で一酸化炭素中毒の事故が起きました。博多の陥没事故以来、最近、こういった事故の報道が増えたように思いますが、安全第一で工事にのぞんでほしいですね。